【2023年3月10日 開催】「芸劇+まちがく」第21回公開フォーラム
歩行者空間化を中心としたバルセロナのまちづくり<対談:吉村有司×北川フラム>が3月10日に開催されました。
第21回公開フォーラムは、東京大学先端科学技術研究センター特任准教授で建築家の吉村有司氏をお迎えします。1967年のバルセロナ情報局創設以来、55年ものあいだ、ICT(情報通信技術)を活用した市民生活の質の向上を目指し、スマートシティの分野で世界トップをはしるバルセロナにおいて、いま世界中で取り上げられているスーパーブロック・プロジェクト(大規模な歩行者空間化)やDecidim(市民の声を集約して政策に落とし込むデジタルプラットフォーム)といった都市政策は、単なる思い付き、打ち上げ花火、魔法の杖ではありません。民主化後、連綿と続けられてきた都市戦略上の政策であり、1992年のバルセロナオリンピックをはじめとした、明確な都市のビジョンに支えられたものでもあります。前半は、バルセロナの歩行者空間化(スーパーブロック)を中心に、データをもちいた市民参加や、それらを実現するバルセロナ市役所ICT部門の体制などにも踏み込んでお話しいただきます。後半は、アートによる都市戦略について、北川フラム氏との対談と参加者による質疑などを交え、お話を伺います。
コーディネーター:上門周二(かみかど しゅうじ)アネトス地域計画 代表
【2022年12月2日 開催】「芸劇+まちがく」第20回公開フォーラム
「池袋モンパルナス」は、なぜ「モンパルナス」なのか?<対談:北川フラム×林洋子>が12月2日に開催されました。
第 20 回公開フォーラムは、キュレイターであり近現代美術史、日仏文化交流史が専門の林洋子氏をお迎えします。前半は藤田嗣治研究と現代美術のキュレイションの実績豊かな林氏より「池袋」とパリの「モンパルナス」のつながりやその背景についてお話を伺います。1920年代以降のパリは日本から数多くの渡航芸術家がモンパルナスを拠点とし活動しました。当時のパリは後に「狂乱の時代(レザネ・フォール)」と評される芸術文化高揚のとば口にあり、本格的な日本美術展が開かれ、そこで藤田嗣治がサロン・ドートンヌで評価を得ました。1920 年代のパリ、1930-40 年代の池袋、そしてコロナ禍を経た、現在のパリと東京、モンパルナスとパリをつなげて考える機会となるはずです。後半は、北川フラム氏との対談と参加者による質疑などを交え、お話を伺います。
【2022年9月20日 開催】「芸劇+まちがく」第19回公開フォーラム
「ロシアとウクライナの都市とアートプロジェクト」<対談:北川フラム×鴻野わか菜>が9月20日に開催されました。
第19回公開フォーラムは、早稲田大学教育・総合科学学術院教授でロシア東欧美術・文化研究専攻の鴻野わか菜氏をお迎えします。前半は鴻野氏より、帝政時代の首都である水の都サンクト・ペテルブルクにおけるエルミタージュ美術館の新しい取り組み、モスクワの歴史と新しいアートスポット、工業都市エカテリンブルクで開催されるビエンナーレ、ソ連時代は閉鎖都市でありながら港湾都市として開かれた性格も持ち、現在は国際的なアーティストインレジデンスやビエンナーレを展開しているウラジオストク、2022 年2月以降も活発に展示活動を続けているキーウのギャラリーなどを事例に、都市とアートの関係性についてお話しいただきます。後半は、北川フラム氏との対談と参加者による質疑などを交え、お話を伺います。